個人的なことなのですが、昨年、平成31年のゴールデンウィークに、自転車で台湾一周をしたので、その記録をしておこうと思います。今年のゴールデンウィークは新型コロナウイルス対策のため、海外どころか外出の自粛要請がなされていますので、今のうちに、というところです。
1.環島のきっかけ
2019年のゴールデンウィークは史上最長の10連休になるらしい。ということは、前年の2018年の秋くらいからぼんやりと考えていました。今の上皇陛下が退位され、現在の天皇陛下の即位が5月1日にあるとのことで、史上空前の10連休ということになっていたのですが、いきなり10日休めと言われても、なかなかしたいことが浮かびません。しかし、10連休などというのは、働いている間に一回あるかないかのことなので、何か記念になるものがいいな、とは思いながら、結局決めきれずにいました。中国語を勉強しているので、そろそろ大陸に行こうかななどとも考えていました。
2018年の秋の終わりだったと思うのですが、偶然ネットの広告の「台湾一周」の文字が目に入り、ボーっと眺めていたのですが、自転車で台湾を一周する行程がちょうど10日ぴったりでできるというのです。台湾の外周はおよそ1000㎞。これを10日ということは一日100㎞。自分はロードバイクに乗った経験はありませんでしたが、受験生時代、ママチャリで自宅から志賀島まで往復したりしていました。その距離がちょうど100㎞くらいでしたので、ロードバイクなら10日連続でもなんとかなるのではないか、と考えるようになりました。
台湾一周、「環島(huán daǒ)」という言葉はもともと知っていました。台湾出身の先生にも聞いたことがあったし、テレビで観たことがありました。 以前、台湾に一人旅で行ったときに、いろいろ失敗はありながらもなんとかなったし、台湾の梅雨もゴールデンウィーク後だし、費用と体力さえクリアすれば・・・。
2.環島ツアーの条件
ということで、「環島(huán daǒ)」についてネットで調べていたのですが、経験者の方のほとんどがロードバイクのロングライドに精通した方ばかりです。当然ですが、私のようにママチャリしか持っていない素人がいきなり踏み込んでいい世界ではありません(笑)。したがって、一人旅ではなく、バックアップもしてもらえるツアーに参加することにしました。
しかし、そこで難関が立ちはだかります。ゴールデンウィークのツアーの場合、日本からロードバイクを持ってこなければならないのです。しかも、空港に着いた当日から自転車旅は始まります!台湾が誇る自転車メーカー、GIANTのお膝元ですから、レンタルとかもできるだろうと高をくくっていたのですが、いきなりハードルが上がってしまいます。
まず、ロードバイクってそもそもいくら?
から始まって、メーカーによる性能や価格帯などを調べ、10万くらいの中古のロードバイクを買いました。もし台湾で故障しても修理しやすいであろうGIANTのロードです。それと、地下鉄通勤から片道20分くらいの自転車通勤に切り替え、休みの日にはロングライドの練習をするようにしました。その他の備品を加えると、自転車のため費用は17~18万くらいでしょうか。
3.環島の準備、予約の申し込み、チケットの準備
予約は冬の間にしておいたんですが、ツアーのハードルが高いのか、実際にツアーが実施されることが決まったのは、2月くらいだったと思います。定員もクリアしたようで、費用を支払ってようやくチケットの購入を、ということで福岡空港と桃園空港のチケットを調べてみると、ほとんどが売り切れ。ようやく見つかったと思ったら、
は、はちまんろくせんえん・・・
通常なら片道で1万円ちょっとのLCCですら最安値で、そんなお値段でした。片道で軒並み10万円越え。10連休を利用して台湾旅行を考えている人はそれほど多かったことを思い知ったわけですが、これでは予算を越えてしまいます。すでにツアーの費用は払っています。しかし、このままではチケットが買えません。これには2週間ほど悩みました。
4.チケットが買えない。
今回の環島ツアーは、10連休の初日4月27日のお昼に桃園空港に集合する必要がありました。しかし、27日に到着する便の航空券は売り切れ、キャンセル待ちをしていても、往復で10万円以上になってしまう計算です。何度も調べても、時間帯や検索方法を変更したりしても、結果はすべて同じ。
一つ考えたのが、九州の他の空港の便を使ってみるという方法でしたが全てアウト。ようやく、「大阪まで新幹線で行って、桃園空港で一泊する」というルートを見出したのですが、それですらチケット代で12万円くらいになる計算でした。最安値でも10万円越えは免れ得ないか・・いっそのこと平日の26日も休みにして25日に出発してしまおうか・・・などと考えていたときに、ふと「福岡空港から高雄に行く便がある」ということを思い出しました。
調べてみると、福岡空港から高雄国際空港行き4月26日の18時に出発する便が!しかも2万円!高雄は南部にある台湾第二の都市で、高雄から台北の間には日本の新幹線をモデルにした高速鉄道が走っています。前日に高雄に入って一泊して、翌朝高速鉄道で桃園まで行けば、27日のお昼に間に合います!!計算してみると、宿泊費と高速鉄道のチケット代を含めても6万円台。これなら行ける!とすぐに購入しました。
5.ロードバイクをどうするか?
チケット問題が解決した後に、もう一つの問題を対応する必要がありました。それは、ロードバイクをどうやって運ぶのか?です。自転車の素人なので、自転車をどうやって飛行機に乗せるのか?それ以前に空港までどうやって運ぶのか?などの知識が全くありません。調べてみると「輪行袋(りんこうぶくろ)」なるものが必要とのこと。(素人は、そういうところから始める必要があるのです。)
というわけで、
こちらの動画を毎日視聴しながら輪行について学ぶこととなりました。
台湾一周への道はつづく。